「備前記」などの地誌に百枝月に河本左近進の居城が記されています。推定地となっている吉井川沿いの王子ノ鼻の丘陵先端上には王子ノ鼻1号墳から8号墳までの古墳群があり、これらの古墳を利用した城の可能性があります。
この城跡を知ったのは、新庄山城を訪れた際に麓の上道公民館の入口付近に建てられた周辺案内図に「王子山城」の記載があったためです。
早速、図書館で調べた上で、この丘陵上に直登しました。(道があることを知らなかった。)
それから久しぶりにこの丘陵東側の車道を走った際に、丘陵上に新たな鉄塔が建てられていることに気づき、再訪してみることにしました。
今回は、丘陵上にある農地(果樹園)への道を利用し、そこから尾根に沿って東進するコースを選択しました。
途中の古墳を眺めながら、暫く歩くと丘陵先端の山頂へ到達。
山頂上の古墳は何れも高さは0.5m程度ということで、どこが何号墳なのか古墳マニアではない私には判別できません。
「ここが王子ノ鼻1号墳です。」みたいな案内図があれば良いのですが。
探せば古墳の資料は出てくるのでしょうが、やはり古墳マニアではないのでそこまでする気にはなれません・・・。
以前に訪問した際と同様に丘陵上を散策してみましたが新たな発見はなし。
平坦面とはいえ、城として整備された痕跡はなく、あくまで古墳として整備されたものだと考えられますが、他の古墳利用城と同様にその平坦面をそのまま曲輪として代用したことは十分考えられます。
山頂部東側に祠があり、その横から丘陵北側へ降る小道があるのですが、今回も南側にバイクを置いてきたため結局降ってみることはなく、現在でも利用可能な道かどうかは判断できませんでした。
山頂部を西側へ戻る際に北側にも若干平坦面があることに気が付きましたが雑木が多く入るのは諦めました。
<南側から望む王子山城遠景> 以前に登った際には無かったもう一本の鉄塔が建てられている途中であり、鉄塔の更新が行われるものと思われる。 |
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<丘陵上の古墳> 丘陵の最高地点に向けて登る途次にもっこり盛り上がる箇所があり、はっきり古墳だと判る。 |
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<主郭の現状1> 主郭と考えられる丘陵最高地点では、鉄塔の建設が進められているところだ。 あちこちに機材が置かれている。 |
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<主郭の現状2> ところどころに白い岩が見えるが、これは後世のものか。 丘陵上は傾斜、凹凸が多くみられるが、ここの山頂部分には王子ノ鼻1号墳から5号墳までの直径5mから8mの古墳が集中しており、そのためと思われる。 |
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<主郭から南東を望む> 建設中の鉄塔と共に吉井川の流れが見える。 |
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<主郭東側の祠> 主郭部分から東側へ進むと祠が三つ建てられている。扉が開いたものもあり、主様はもはや不在の模様だ。 |
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<祠の箇所から北東を望む> こちらからのほうが吉井川の流れがはっきり判る。 ここから丘陵北側の麓に向けて道が降っているので、こちらからも登れると思われる。 |
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<三角点> 祠の箇所から南側の雑木林に潜ると三角点がある。 |
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<三角点東側> 城としての痕跡を求めて東端へと進むが、雑木が激しく進めない。 ここの箇所から南に降ると工事現場に出るため、そこから東へ進めばもう少し東進可能であるものの、以前に訪れた際に何も見つけられなかったので、今回はここで諦めた。 |
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<主郭下の状況> 主郭から切岸?を南側に降りると、もの凄い横堀+竪堀みたいな状況だが、断面の痕跡からは近代的な機材で削ったものか、あるいは土砂が流出したものか。 |
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